博物館の使命と方針
■使命
那須野が原博物館は、地域の自然・文化遺産として収集保存した博物館資料を後世に伝えるとともに、地域及び各分野の調査研究を進め、成果を広く公開します。展示や教室講座等を通して、市民に対して地域理解の促進を図ります。これらのことを、地域の自然と文化の保全・再生・創造に活かすとともに、地域から全国へ向けて発信します。これらの活動を市民・自主団体・研究者との協働により進めていきます。
那須野が原博物館は、「那須野が原の自然と文化を探求する博物館」「地域の記憶を伝える博物館」「市民との協働の理念に立った博物館」の3つの基本理念のもと、過去・現在・未来の伝達者として活動します。
(1) 収集・整理・保存・公開を通して、地域の自然・文化遺産を後世に伝えます。
- 那須野が原及びその周辺に関わる資料を継続的に収集します。
- 収集した資料を保存・活用するために、資料のデジタルアーカイブ化を進めます。
- 市民共有の財産として適切に保存・管理します。
- デジタルアーカイブの公開に努めます。
(2) 調査研究を通して地域を発掘し、那須野が原の特色を発信します。
- 那須野が原の自然・文化を様々な分野から総合的に調査研究し、地域の解明に努めます。
- 成果を記録化し、地域の自然・文化の保全・再生・創造に活かします。
(3) 教育普及活動を通して、地域の理解を促進します。
- 資料をもとに、展示や教室講座等を展開し、新たな価値の創造に寄与します。
- 市民の自主的な学習や文化活動を積極的に支援します。
- 次代を担う子どもの学習を支援し、地域に対する誇りと愛着を持った人材を育成します。
(4) 人・資料・情報の交流を通して、市民とともに地域づくりを行います。
- 資料の集積・公開を通して、地域づくりに貢献します。
- 他の博物館等と連携し、博物館活動の充実を図ります。
- 社会教育施設や文化施設等と連携し、地域における学びを推進します。
- 地域と連携し、その活力向上に寄与するため、文化観光の取り組みに協力します。
- 自主団体や地域の研究者と協働します。
■方針
那須野が原博物館は、「那須野が原の開拓と自然・文化のいとなみ」のテーマのもとに、地学・植物・動物・菌類・歴史・考古・民俗・美術・文学の分野を対象とします。また、那須塩原市及び那須野が原周辺をフィールドとして、資料の収集・整理・保存・公開、調査研究及び教育普及活動を推進します。
(1) 収集・整理・保存・公開
那須野が原をメインフィールドに、自然・文化に関わる資料を継続的に収集します。収蔵資料は市民共有の財産としてデジタルアーカイブ化を進め、適切に整理・保存し、良好な状態で後世に残します。また、デジタルアーカイブの公開を行うとともに、展示をはじめ教育普及活動への有効活用を図ります。
(2) 調査研究
自主団体や地域の研究者と協働し、那須野が原の自然・文化を様々な分野から総合的に調査研究します。また、得られた研究成果は広く公開し、地域の自然環境の保全や文化の創造に活用します。
(3) 教育普及
【展示】
地域に対する理解を促進するため、常設展示の充実を図るとともに、企画展示を開催します。地域の自然や文化を紹介するとともに、地域に限らず様々なテーマで展示を行い、市民に多様な情報を提供します。また、観覧者がより分かりやすく観覧できるよう、展示の方法の改善・工夫に努めるとともに、市民の意見を積極的に収集し、魅力的な展示を開催します。博物館の認知度向上や観覧者数の増加につながるよう努力します。
【教室・講座等】
地域の自然や文化に対する理解を深めるために、様々な教室・講座を実施します。博物館の調査研究で得られた成果を市民に還元するとともに、魅力的な事業を行い、生涯学習の充実を図ります。
(4) 地域連携・協働
他の博物館や地域の組織等との連携、市民・自主団体との協働を図り、博物館活動を充実させます。地域活動や文化活動等の拠点として生涯学習を推進するとともに、地域の活力の向上に寄与するため地域と連携した文化観光の取り組みに協力します。学校等と連携し、学習活動を支援します。
(5) 管理運営
来館者が安全で快適に利用できるよう、博物館及び附属施設の適切な維持管理に努めます。また、人材育成や組織機能の強化を図るとともに、各事業の評価、見直しを行い、より質の高いサービスの提供と業務運営の効率化に努めます。
※活動方針は、那須塩原市那須野が原博物館協議会の答申を踏まえて策定してします。